人魚姫の結末

□白雪姫は無知すぎた
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私、財前梓は今非常に困っている。



家の前に女の子が倒れているのだ。




「え、真面目にどうしよ」




「…なにしとんねん」




「あ!お兄ちゃん!!ちょうどいいところに来た!」



丁度いいところに兄の光が来た。

普段は光呼びなのだかテンパったりするとお兄ちゃんになる癖がある。




「なんやねんこれ」


「知らないよ!!とりあえずお母さんいないし部屋はこんであげて!」




「…めんど」


「光しかいないんだからしょうがないじゃん」


うちは母子家庭で、お母さんはよく出張に行くから出かけてる。

まあいても何故か私は避けられるんだけど。






とりあえず女の子を家にあげて、私の部屋に入れた。


「あいかわらず汚い部屋やな」



聞こえなかったふりをしよう。






「それにしてもこの子なんで家の前なんかに…」




「コイツ、梓に「ん…」




「あ、目覚めたみたいだよ!!」


光が何か言いかけたみたいだけど、まあいいか。






「…ここは…?」



「私の家だよ。家の前に倒れてたからビックリしちゃった。」





「自分、何なん?」


「ちょっ光そんな言い方しなくても…」








「…」



「ほらー怖がってかたまっちゃったじゃん」






「私、財前梓。こっちは兄の光」




そういうと何故か女の子は光を凝視して、それから私を見た。




「そっか…そうなんだ…すごい偶然…」


「え?」



「いえ、なんでも。」



何か言ってるみたいだから聞いたら、はぐらかされてしまった。





考えていると女の子がいきなり言った。







「お願いします!!この家に泊めてください!!!」






「「はあ?!」」








白雪姫は無知すぎた

(この出会いは、偶然じゃないと)
(愚かな私は気づく事もなく)

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