感情論
□先入論
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「赤也、友菜。今日、合同合宿について話し合いたいんだけど、赤也の家でいい?」
幸村が言った。
他のメンバーの家は聞いたけど無理だったらしい。
もちろん赤也も私もokした。
「お邪魔します」
「お邪魔しまーっす」
「邪魔するナリ」
などと、まさに十人十色の挨拶をしてみんなが入ってきた。
赤也が自室を片付けている間、私たちはリビングで寛いでいた。
すると、
「赤也の小さいころの写真見つけたナリ」
っという声がしたので皆集まった。
「ほう、興味深いな」
「赤也ちっさ!」
「あ、これ家族写真じゃね?」
ブン太が指差したのは、両親の前で赤也が、赤也の妹らしき子と手を繋ぎ、その子の隣に姉と思われる子がいる写真だった。
「この子、妹さんかな」
「絶対超仲良しだな」
「赤也がシスコンである確立…」
「仲良さそー」
確かに。だけど私は、赤也から家族の話とか聞いたことないな…
赤也中一で一人暮らしだし…
「部屋片付いたっス!」
疑問はあったけど、とりあえず私たちはアルバムを閉じて赤也の部屋に向かった。
先入論