地に堕ちた天使
月が赤く妖しく光る夜の教会で―
少女は一人の少年と出会う。
その少年の瞳は今宵の月のように赤く、血よりも紅い色をしていた。
そして、吸い込まれそうなほどに奇麗で靡く髪は、漆黒の黒――
少女は、何かに獲りつかれた様に動けなくなり、つい少年の真っ赤な瞳に見惚れていた。
すると少年は、少女に近づき手の甲にに触れた
そしてキスをすると、少年は言った――
「俺がお前を守るから・・だから10年後、今日のような月が赤く満ちた夜、またここへ来い。」
すると風が突然強く吹き、目の前の少年は消えていた・・・
そして、月日は流れ物語は10年後へ―――
□表紙を開く
□解説を読む