短編
□Beloved〜我が愛し子に祝福を〜
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「翔太、起きておるか?」
翔太の部屋に向かって何度も声をかけるが、返事がない。
きっと、疲れて眠っているのだろう。
今日もまた、翔太は剣術の稽古に励んでいたから。
「入るぜよ」
そっと襖を開けてみるも何の返答もなく、安らかな寝息だけが響いている。
翔太の気持ちよさそうな寝姿を見て、わしは初めて翔太に逢った時のことを思い出していた。
翔太がわしのもとに訪れて、早くも二年が過ぎようとしている。
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