確かめ
3ページ/6ページ

「ど、どうしたの…?」



「俺…最近わかんねぇ」

「えっ?」


ブン太くんの言葉に思わず止まってしまった。


「俺らって付き合ってんだよな?」

「えっ、付き合ってるよ…?」


急に変なこと聞くから
疑問形になってしまった…

…というか
急にどうしたんだろ…



「へぇ…さらっと言ってくれんじゃん………」

「あの…?」



何故か長い沈黙。



「じゃぁ、証拠は?」

「え…」

「ねぇの?」


ブン太くん…どうしたのかな…

ブン太くんのいつもと少し違う雰囲気に戸惑ってしまう。


だけど
ブン太くんの目がまっすぐで
離せない…


わたしは
「えっと…」と言葉を繋いだ。

「証拠は…その…いま、一緒にいること?」

「…」

「だってほら、恋人同士じゃなかったら9時まで家になんていないよ?」

「…」


わたしは何故か必死だった。



すると
ブン太くんが口をひらいた。


「俺…わかんねぇ」

「ぇ?」

「千夏、俺が納得できるように態度で示してみろよぃ」

「え…」



そう言って
ブン太くんはわたしの顎をくいっと持ち上げる。


「やってみろよぃ…俺が求めてること…」





こんなに真面目なブン太くんを…
初めてみた。

そして
そんなブン太くんを少しだけ怖いと思った…
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ