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□STUDY
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ある日。
昴流は学校帰りに例のごとく桜塚動物病院を訪れていた。
星史郎との夕食までの間、昴流はテストに向けて勉強中だ。
「調子はどうですか?」
アイスティーを差し出しながら星史郎が尋ねた。
「暗記ものも多いんですけど、やっぱり授業を聞いてないとわからないです…」
「生物ですか…僕でよかったら教えましょうか?」
「本当ですか!」
自称しがない獣医さんの星史郎だが、獣医であるからにはきっと生物の勉強もできるのだろう。
(星史郎さんが獣医さんでほんとによかった…!)
「星史郎さんもお忙しいのにありがとうございます!」
「いいえ」
そう言って星史郎は微笑んだ。