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□存在
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「何を落としたの?」


少しだけルカが息を詰めたのに気づいた。



ドクン──…




『ルカちゃんっ!────…』



2.存在





「ただの…ネックレス……」


夜、屋敷の庭でフェリチータは満点の星空を見上げていた。



ルカが落としたとゆうネックレス…

小粒のオレンジ色の石が特徴的だと言ってた。


しかしフェリチータは、また違うことに頭を悩ませてた。



話の最中に見えた光景。


リ・アマンティ




貴方が見せたあれは、ルカの過去…?


蜂蜜のような淡いブラウンをなびかせた少女。


温かさを感じるオレンジの瞳と柔らかい笑顔。



どこかで見たことがある…。



ただ1人ぼんやりと空をながめてはため息をはく。



「お嬢?」

「!」


振り返ったそこには、金髪の少年

「リベルタ…」



「あっわっ悪ぃ、急に声かけて」

顔を赤くして少しだけ俯いたリベルタ。


弱々しく首をふるフェリチータに、眉を寄せ顔を上げた。


「お嬢、どうしたんだよ」


「え…」


「泣きそうな顔してるから…
はっ!もしやヒヨコ豆にまた何か言われたのか!?」


隣に座ってくわっと顔を寄せてくる彼に、視線を下ろした。


「うんうん…違うの。ノヴァじゃない」


軽く唇を噛んだフェリチータに、リベルタは眉を下げた


「お、俺でよかったら…聞くぜ」

隣に座り直して顔を朱に染める彼の優しさに、少しだけ笑顔を見せた。


すぐに眉を寄せ、瞼を伏せて話始めた。
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