短編

□ハッピーバースデー!
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さて、そろそろ4時か…。


「じゃ、俺帰ります。」
「あ、うん。じゃあ…兇鵺の料理、頑張って…。」
「…俺が死んだらバナナをお供えしてくれ。」
「…了解。」

本気なのか冗談なのか分からない事を言ってから、俺は家に戻った。

家に入ると、ただいまを言う前に兇鵺が突進して来た。

「突進って失礼な!!」
「あ、聞こえてたか?」

抱きつきながら訴える兇鵺に俺はニヤリと笑いながら言った。さて、料理の異臭は……しないな。

「レン!こっちこっち!」
「あえっ?兇鵺?」

俺は兇鵺に引っ張られ、リビングへと連れられた。中に入ってあったのは…

「じゃーん!どう?スゴいでしょ!!」

満面の笑みを浮かべて言う兇鵺をつい抱き締めたくなった。センスのいい飾り付けに、奮発したであろう料理。本当に嬉しかった。

「流石に、料理作るのは無理でしたー…時間的に。」
「いや、すげぇ嬉しいよ。ありがとな、兇鵺。」
「…エヘヘ♪」
「取り敢えず、ちょっと早いけど食べようか。」
「うん!」

手作りではないけど、兇鵺が用意してくれた料理は、食べてみればいつも以上に美味しく感じられた。






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