ハイキュー!!

□烏野一のバカップルの誕生
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「なぁ影山」

「あ?なんだよ」

「今日って俺達の日なんだって」

「は?」

「お前と、俺。影日の日なんだって」

「何だそれ…」

「ほら、お前ユニフォーム9番じゃん?で、俺が10番じゃん。だから9月10日は影日の日なんだと」

「ほぉ」

「クラスの女子がさぁ、ふじょしなんだって。で、めっちゃ笑顔で教えてくれたんだよね」

「へぇ」

「ふじょしってなんだろうな?」

「さぁ?」

「………」

「………」

「……何かやっとく?」

「は? 何かって?」

「いやぁ、折角の記念日みたいだし」

「だから何かってなんだよ?」

「う〜…んと、
あっ!俺、告っとこうかな」

「……………はぁ゙っ!!?」

「いや、実は…さ、何か…良い切っ掛けでもないかってずっと思ってたんだよな、俺」

「なっ…なにが、だよ?」

「…えっと……、驚かないで聞いてほしいんだけど、さ…」

「お……おぅ?」

「実は俺…あの……えっと…」

「おぅ…」

「………あの、さ…(モジモジ)」

「だぁあぁ!!ボケェ日向ボケェ!! イライラするなぁ!言いたい事あんならさっさと言えよっ!! (まぁモジモジしてんのも可愛いけど!) 」

「そっ…そんな怒鳴んなくったっていいだろっ!?ただでさえ緊張して好きの一言、口から出すのにすげぇ勇気いんのに、怒られたこんな雰囲気じゃ、お前のこと好きだって余計言いにくいじゃんかぁ!!」

「……いや…今、言ったぞ?」

「えっ?あ、言ってた?
わ、やった!言えた!!」

「…(クソッ、何てばかわいいんだ日向) キュウゥンッ!)」

「う、うん。そうなんだよ。実は俺、影山の事、好きなんだ。なに言ってんだって、男同士で気持ち悪いって嫌かも知んないけど、でもっ!好きなんだ」

「………負けねぇよ…」

「へ?」

「誰が気持ち悪いなんて思うかよ。勝手に決めんな!俺は!お前を好きだって気持ちは、お前が俺を好きだって言ってくれてるお前の気持ちにも負けないぐらいおっきいつもりだっ!!」

「………か、影山…それって…」

「……俺だって…好きなんだよ、お前の事。気づけよそれぐらい。日向のボケェ」

「ぅ、ぅおおぉぉおっ!!
すげぇ!俺達って相思相愛ってやつだったんだな!?ホントに記念日になった!すげぇー!
クラスの女子に感謝だな!今日が影日の日だって教えてくれてなかったら告白する切っ掛けもなかったし」

「だな。礼言っとけよ」

「おう!」

「…おい、来月どうすんだ?」

「来月?」

「9月10日が俺達の日なら、10月9日も俺達の日なんじゃねぇのか?記念日だろ。何かするか? (告白済ませたんだし…やっぱ次は、チュ…ちゅーか!?)ドキドキ) 」

「あ、それはダメなんだって」

「あ?」

「俺達は影日であって、その逆はあり得なくて俺が絶対に右固定であって日影は邪道だそんなの認めない!!!
って、女子に力説された」

「意味わかんねぇな…」

「だろ?同じこと言ったら、ふふっBLの世界は奥が深いのよって笑ってた」

「BL?なんだそりゃ…(って言うか、ハッ!?じゃあ記念日口実のちゅーが出来ねぇじゃねぇか!いや、待てよ?影日の日の記念にって日向は告って来たんだよな?で、俺はそれに答えただけで俺はまだ記念に何かした訳じゃねぇし…だったら俺は記念にちゅーしたって…いや、そもそも好き合ってんだから何かの記念じゃなきゃちゅーしちゃダメなんて事ねぇよな?………よしっ!!)
おい日向。目ぇ、つむれ」

「えっ?何で?」

「俺も記念に‘何か’やっとくんだよ」

「な、なんかって?」

「な…んでもいいだろうが。早く目ぇつむれ!日向!」

「や…やらしい事するつもりなんだ!?影山っ何か、目がギラギラしてるっ!!」

「なっ…い、嫌なのかよ!?」

「えっ……と、べ、別に…イヤ…じゃない、けど…」

「っ!?嫌じゃねぇのかよ!!」

「何だよ!?イヤって言ってほしかったのかよ!!?」

「んな訳あるかっ!!じゃ…じゃあ目ぇつむれよ!」

「ぉ……おう…」

「 (ドキドキドキ) 」

「 (ドキドキドキ) 」












「……なにアレ…。見てる方が何かむず痒くなってくるんだけど…って言うか、ホモップルの癖に腐女子やBLの存在(こと)知らないなんて嘘デショ?」

「って言うかあの二人、まだ付き合ってなかったんだね…。無意識だったのかな?いつもことあるごとにイチャイチャしてたのって…」

「って言うか、よく他の部員の目もある体育館で休憩中、隅っこでとは言え、あんなこっ恥ずかしいやり取り出来るよね…。
あ、主将(めっちゃ黒い笑顔で王様達の方に)行った」

「そりゃあ流石に皆の前でのキスはまずいでしょ」

苦笑いを浮かべる山口や、呆れた様子で影山、日向を傍観していた月島。そして、言葉には出していないが、烏野のバレー部にとって日向は癒しであり天使であり、影山と同じ好きではないものの、みんな日向の事が大好きで、特に菅原は、日向の事を本当の弟にしたい!という程までに溺愛していた。為、当然 今の影山と日向のやり取りに青筋立ててご立腹。
俺の目が黒いうちは俺の可愛い日向に指一本触れさせねぇ!と、妙な使命感まで燃やし始めちゃったのでありました。

二人が恋人らしく甘〜い行為(こと)が出来るかどうかは、菅原の邪魔次第だったりする。

頑張れ、影山。




【おわれ】
 

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