お題小説
□単純明快、答えは恋
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「笠松センパイ〜疲れたッス〜」
「おいっ!くっつくな!うっとうしいから!!」
「そんなこと言わないで下さいッスよ―」
これが海常バスケ部の日常である
「なぁ…お前達ってさ」
森山は聞いてみる
「付き合ってんだろ?」
「「えっ?違う(ッス)けど」」
そう、ここが最も不思議なところでこの二人は付き合っていないのだ
「あっ………そう」
「だいたいこんなチャラチャラしてる奴なんか…」
「え――?こう見えても俺、付き合うって決めたら一途ッスよ?」
「ふーん」
いやだからそういうところが付き合ってる風なんだよお前ら!!
と、森山は心の中で叫んだ
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「なあ小堀、あいつらってなんで付き合ってないんだ!?」
「そんなこと俺に聞かれても…」
放課後森山は小堀に聞いてみた
「だって周りから見たらあいつら相思相愛にしか見えねぇぞ!!」
「そうはいってもなぁ……気づいてないとか?」
「はっ?」
「だからさ、恋に気づいてないんじゃないかな」
そんなことあるのかとも思ったがこういうことに鈍感な笠松なら有り得ると思った
「じゃあ黄瀬は?」
「あいつは…気付かない振りじゃないか?」
「振り………」
「笠松がそう思ってないんなら伝えるつもりはない、とかじゃないかな」
他人のことも良く見てるな、と森山は思った
「つまり…笠松次第ってことか…」
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