ノートの端には…
□置いてけぼり
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真っ暗なトンネルの中。
電車は走っていく。どこまでもどこまでも、決して止まらない時間のように・・・僕を乗せて。
無理矢理でも乗せて。降りることもできずに。
行き先も言わず、どれだけかかるのかも分からず。
僕はただ、その“時間”という電車で進んでいく。
僕はボーっと空を眺めた。キレイな青空。真っ白な夏雲。飛行機が通った。
ゴーッという音を奏で、2本筋を残して消えてしまった。
僕を置いて消えてしまった。
僕は“また”おいて行かれてしまった。
どうしてみんな僕を置いて行ってしまうんだろう。僕が悪いのかな。一体どうしたらみんな僕のそばにいてくれるんおだろう?
誰か一人でいいから一人だけでいいのに、お願いだから僕をこれ以上
独りにしないでよ。
僕は一粒の涙をこぼした。静かに静かに泣いた。
本当は子供みたいに。小さい子がダダをこねるみたいに時みたいに大きな声で泣きわめきたかった。みんなに聞こえるように…
みんなに気が付いてもらえるように。
でも、いくら僕が泣いていても、大きな声で泣いても誰も来てくれないだろう。
だって僕は、ひとりぼっりだから。
みんなは一体どこにいるのかな。きっと楽しいところにいるんだろうな。
僕なんかといるよりも、そこにいる方が楽しんだもんね。
どうして僕を一緒に連れて行ってくれなかったの?僕のことが嫌いだった?一緒に居たくなかった?僕が邪魔だった?
何がだめだったの?分かんないよ…ねぇ教えてよ。どうして?なんで?
僕がだめなら直すから。イイ子になるから。
お父さん。お母さん。
お願いだから帰って来てよ・・・。