さよならの時

□X
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「……なんだコレ」

銀時が居間へと行くと、大量のケーキが陳列していた。
冷蔵庫も半開きになっていて、そこにもケーキが入っている。

「僕が知り合いの人から頂いたんです
銀さんもどうですか?」

ケーキを食べながら言う新八に銀時はゲンナリと返した。

「…いや、今日はパス」
「銀ちゃんがそんなこと言うなんて、珍しいアルな…明日は空から槍が降るヨ」
「うっせーな俺だっていろいろあんだよ」

なにかあったのか、銀時は疲れているようだった。
そんな銀時を見て、新八は気づいた。

「あれ、銀さん苺牛乳買いに行ったんじゃないんですか?」
「あー…忘れた」

頭をガシガシと掻きながら和室へと行ってしまう銀時に、2人は違和感を感じていた。

「……銀ちゃん、なにかあったアルか?」
「なのかな…」

甘いケーキのはずなのに、少し苦いような気がした。


***


橋の上で見たあの人影。
月明かり越しだったが、しっかりと見た。


あの長い金髪に
黒と浅葱色のアゲハ蝶が施された着流しは



あの、
見慣れてしまった横顔は。























「だめだよ。
せっかくきれいな髪なのに
そんな手で触ったら。」




















「……………なんで、あいつが…」

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