Clap(またはぽちっと)の記録
□無題
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〜無題〜
アジトへの帰り道。
一緒に歩いていたはずなのに、次元はいつの間にか数メートル前を大股で歩いている。
彼は歩くのが早い。
並んで歩こうと思ったら、こっちは小走りでついていかなきゃならない位。
五右エ門はあたしの数メートル後ろをついてきている。
いつだってしんがりを務めるのが自分の役目と思っているみたい。
ルパンは、あたしの真横にいる。
いつもあたしの歩調に合わせて、ゆっくり歩いてくれる。
「アイス、買ってくか?」
小さな会話も忘れない。
あたしはルパンの手をとった。
彼は黙って握り返してくれる。
指と指をからめて。
「大好きだよ」
素直に気持ちを口にしたら、彼は。
「俺? それともアイス?」
そう言って笑った。
終わり