Lupin(Short)

□肉じゃがか…
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ルパンと次元は下見と称して、
どこぞのパーティに出かけてしまった。


私と五右エ門はお留守番。



「五右エ門も一緒に行けばよかったのに」


「パーテーなどは性に合わん」


そうですか、そうですか。


私は久しぶりに彼と
ゆっくり過ごせることに
少しうきうきした。


「それじゃあ五右エ門、いざ勝負!」


私は右手を差し出した。

彼の目がキラリと光る。


じゃんけん、ポン。



「わははー。勝った勝った!」



喜ぶ私の前で五右エ門は
パーにした右手をわなわなと震わせている。


「グーと見せかけて実はチョキ、
またその裏をかいて実はパーと、
裏の裏まで読んだのに、不覚な……」


先週からずっと、こんな風に
五右エ門とジャンケン勝負をしている。


負けた方が勝った方の手伝いをする約束だ。



「一緒にごはん作ろっ!」


「どうせあたし達は赤い着物か白い着物。
ご一緒させていただきます」



私には棺桶も牢屋も必要ないですが。



「えーと。それじゃ、
五右エ門はジャガイモ切って」



「斬鉄剣と拙者の腕をもってして
斬れん物はない!」



ま、その意気は買いますけども。



五右エ門はジャガイモを宙に
放ったかと思うと、気合一閃、
瞬く間にジャガイモを乱切りにした。



「皮は剥こうよ、五右エ門……」


「皮?」



五右エ門は片手に斬鉄剣、
片手にジャガイモを握って眉根を寄せた。



「大丈夫?
包丁使ってもいいんだよ」



「森羅万象、
この一刀のもとに斬れぬ物なし!」



はいはい。頑張ってください。
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