Clap(またはぽちっと)の記録
□君の声でそのセリフを
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〜次元に読み聞かせをお願いしてみた〜
「……」
いつまでたっても黙ったままの次元に、彼女は目を開けた。
「次元?」
「なぁ」
次元は本を閉じ、彼女を見つめた。
熱っぽい視線に、彼女は思わずドキッとする。
「な、何?」
「この本、続きは持ってるのか?」
「は?」
彼女はポカンとして目を丸くした。
想定外の質問だった。
「アイリーンとラルフはこの後どうなるんだ? このまま二度と会えないんじゃないだろうな?」
「え?」
「『アイリーン、君の愛以外なにもいらない……』あぁ、この保安官事務所での再会シーン、最高だな!」
うっとり。
読み聞かせるつもりが、本の内容にすっかり夢中になっている乙女=次元なのだった。
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