海賊

□暴力と照れ隠し(Z×S)未完
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ついつい密室での作業に没頭してしまい喉が貼り付くほどの渇きに気付いたのは大分時間が経ってからだった

サンジに頼んで飲み物を貰おうと医務室を出る。この時間、何時もならばゾロは定位置にて昼寝している頃だ

そこに姿があるのはあったのだが、目を瞑っているから寝ているのかと思えばそうではないらしい

「…後ろから…いや」

「……回し蹴り…………」

ポテポテと目の前を歩くチョッパーの存在には気付かず、チョッパーが通過する間こんな調子でブツブツと何かを呟いていた

「?」

(……なんの作戦だろ)

チョッパーは首を捻りながらパタンとキッチンに入り、そこの主に今し方見た光景の異様さを伝えてみた

「サンジ、ゾロが独りで何か喋ってたぞ」

「……あー……」

「ほっとけ。病気病気」

病気なのに放っておけと、医者に対して矛盾する事を言い、ぐらぐらと帽子を揺するように頭を撫でた

だが片方の手ではボリ、と頭を掻くサンジは、チョッパーの目にはどこかバツが悪そうに写った

(…やっぱり、サンジ関係かな)

ゾロが「ゾロ」らしさを崩すのは決まってサンジの事だと、口にはしないが常々そう思っていた

「…サンジ、喧嘩はダメだぞ」

昼間、クルーが見ている前で始まる喧嘩ならばパフォーマンスのようにも思えるけれど、誰も見ていないところでのそれは少し深刻なことのように思えて、心配せずにはいられなくなる

「してねえしてねえ」


はは、と笑うサンジも、チョッパーにしてみればやはりどうにも疑わしいのだ





 

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まだ続きます。とりあえず前フリだけ…



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