ロイド部屋
□kiss
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私の心が
体が
求めてるもの
kiss
学園で久しぶりに会ったスザク。
元気そうで安心した。
忙しくて、なかなか連絡も取れなかったから。
「あ!さやか」
周りを明るくしてくれる、向日葵のような笑顔。
そんな笑顔の彼を見る私は、どんな顔をしてるんだろう。
前にセシルさんが言っていた。
「ロイドさんとスザクくんは、私にとって大きな息子みたいです」
「さやかちゃんがスザクくんを見る目は、まるで…」
…
「そう、騎士になったの」
「うん…」
「おめでとう」
心から喜べるのは、おかしいでしょ。
変な話でしょ。
そう、セシルさんの言った通りなんだって、最近ずっと感じてた。
だからこんなに清々しく笑えるの。
「大丈夫ね」
「え?」
私がいなくても
「スザクをちゃんと大事にしてくれる人がいる。これからも、きっと出会えるわ」
「?さやか」
さよならじゃない。
最初から、私とスザクの関係は、そういうものだった。
「なんでもない。ごめんね。…ありがとう」
「?う、ん…?」
これは私の中での問題。
あんたも近いうちに気づくはず。
私がスザクを見る目は、まるでお姉さんのよう。
スザクは私にとって弟のようだった。
可愛くて、ただ心配だった。
恋愛なら、そんなきれいごとで済まないもの。
だから私は……
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