テニスの王子様

□Pureな天使
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彼との出会いは突然だった。

それは僕が中学2年の春。

その日は仮入部の日で、僕はどんな1年が入ってくるのか少しわくわくしながら学校への道を歩いていた。

そして、大きな木の下を通りかかった瞬間…

「うわぁ〜!」

という叫び声が聞こえ、上を見上げると漆黒の髪に透き通るような白い肌のとても綺麗な少年が降ってきた。

僕はその時、天使が舞い降りたのかと思った。

僕はなんとかその子を抱き留めたけど、よろけてしりもちをついてしまった。

「大丈夫?」

ぼーっとしているその子に優しく問いかけると、その子は自分が僕に抱き留められたことを理解したらしく、頬を赤く染めて僕の上からすっと立ち上がってしまった。

「あ、あの、すみませんでした!」

その子はとても申し訳なさそうに頭を下げていた。

改めてその子を見ると、青学の制服を着ていてたぶん1年生だと思う。

腕には黒い子猫を抱いていた。





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