テニスの王子様

□Please give me
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君は僕のモノ


君のすべては僕のモノ


君以外なんていらない…






Please give me









「ふしゅぅ…」


部室で一人海堂は彼独特のため息を吐き、手の中にある小さな、少し不格好な包みを見つめた。

今日は2月14日、聖バレンタインデー。

以前までは、そんなこと全然気にしていなかった海堂だが、一つ上の先輩である不二と付き合うようになって、少しずつそういうことを意識するようになった。





不二はあまり甘いものが好きではないので、母 穂積から顔を赤くしながら借りたチョコレートの本を見ながら、海堂が一生懸命考えて作ったのはコーヒーリキュール入りの少し苦めの
チョコレート。

初めて作るチョコレートに悪戦苦闘しながらも、ただ不二に喜んでほしくてやっとの思いでチョコレートが出来たのは昨日の深夜。




そして今日、2月14日の朝、気合いを入れて家を出た、のだが……







学校で海堂を待っていたのは、たくさんの女子に囲まれて、チョコレートを差し出されている不二の姿。






それは昼休みも放課後もとどまることがなく、一日中不二の周りは女子でいっぱいだった。








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