テニスの王子様
□Pureな天使
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僕は立ち上がり、
「気にしなくていいよ。」
と下げていた頭を優しく撫でた。
「で、でもっ…」
「その子猫を助けてあげたんでしょ?優しいね」
僕が優しく微笑むと、その子は頬を染めてまた、下を向いてしまった。
「べ、別にそんなんじゃ…//」
彼はそう言うと抱いていた子猫を降ろして、
「もう、危ないことすんなよ」
と言って子猫の頭を優しく撫でた。
子猫は「みゃあ〜」と鳴くとどこかへ走って行ってしまった。
彼はその後ろ姿を嬉しそうな顔で見ていた。
僕はそんな彼に愛しさを感じていた。
「ねぇ、もうそろそろ学校行かないと遅刻しちゃうよ。」
「えっ!?あ! あの、ありがとうございました。」
彼は慌てて学校へと走って行ってしまった。
本当は一緒に行きたかったんだけど…
名前も聞いてないし…
その日の授業は全然手につかなかった。
ずっと彼のことを考えていた。
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