テニスの王子様

□Pureな天使
2ページ/5ページ

僕は立ち上がり、
「気にしなくていいよ。」

と下げていた頭を優しく撫でた。

「で、でもっ…」
「その子猫を助けてあげたんでしょ?優しいね」

僕が優しく微笑むと、その子は頬を染めてまた、下を向いてしまった。

「べ、別にそんなんじゃ…//」

彼はそう言うと抱いていた子猫を降ろして、

「もう、危ないことすんなよ」

と言って子猫の頭を優しく撫でた。
子猫は「みゃあ〜」と鳴くとどこかへ走って行ってしまった。

彼はその後ろ姿を嬉しそうな顔で見ていた。

僕はそんな彼に愛しさを感じていた。

「ねぇ、もうそろそろ学校行かないと遅刻しちゃうよ。」

「えっ!?あ! あの、ありがとうございました。」

彼は慌てて学校へと走って行ってしまった。

本当は一緒に行きたかったんだけど…

名前も聞いてないし…


その日の授業は全然手につかなかった。

ずっと彼のことを考えていた。





_
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ