だぁ!だぁ!だぁ!
□苦悩
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夏のじめじめとした蒸し暑い夜。
夕方から雨が降っている。
オマケに雷まで。
余程暑かったのか未夢は普段より薄着だ。
いつもの俺からしたら目の保養になるから良いのだが…
今はそうもいかない。
お風呂から出て直ぐなのか髪はシットリと濡れ、瞳は潤んでいる。
こんな姿を見せられて冷静でいられる男がいるなら会ってみたい程今の未夢は色々とヤバい。
そんな事わかってない未夢は俺に地獄の選択を突き付けてきた。
◇◆◇◆◇
「…今日、一緒に寝ない?」
「……………!!!!??」
未夢の言葉を聞いた瞬間、最高記録で顔が赤くなった気がする。
そんな俺を見てやっと未夢は自分の言った言葉の意味を気づいたのだろう…
「ち、違うのっ///」
とあわてて言う。
「あ、あのね、今日急に雨降ってきたじゃない?」
可愛らしく探るように聞いてくる。
「私のお布団干してたら濡れちゃって……。そ、それとね……///」
「…か、雷が……怖くて……////」
途中から子供みたいな理由になっていると気が付いたのか、最後の方は真っ赤になって小さく話す。
こんな未夢、普通に可愛い。
あぁ、俺ってとことんコイツに惚れてるんだなぁ、と改めて思う。
俺としては未夢がいいなら一緒に寝ることは大歓迎なのだが…
俺の鉄の壁だと思っている理性が最近危うくなっている。
その事をコイツはわかっているのだろうか……?
………多分……わかっていないだろう……
一緒に寝れば、俺がヤバい。
一緒に寝なければ、未夢が怖がる…
……あぁ……
なんでこんなことで悩まなきゃいけないんだろう…
俺は厄介なヤツに惚れちまったのかもしれない……
end