だぁ!だぁ!だぁ!

□カボチャのランタン
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カボチャのランタン


「おい、カボチャが可哀想だろ?!」

居間でカボチャのランタンを作っていた未夢にとうとう彷徨が怒った。
なぜならあれほどあったカボチャが見るも無惨な姿になっているからだ。

そもそもカボチャをくり貫いてランタンを作ること事態反対なのに。
未夢にあんなに可愛い顔でお願いされたら駄目とは言えない。
良いと言ってしまった以上、ランタンを作ることは仕方ないのだが、こうもボロボロにされると流石に怒りたくもなる。


「だって…。カボチャ固いし…。やりにくいんだもん…。」


涙目で唇を尖らせた未夢を抱き締めたい、という衝動を抑え、冷静なフリをするためにため息をつく。


「…しかたねぇなぁ。俺も手伝ってやるから。ほら。」
「…アリガト♪」
「っっ!!」


コロッと表情を変え、満面の笑みで礼を言われたらもう誰も未夢を怒ることはできないだろう。

彷徨は顔を真っ赤にし、未夢は楽しそうにランタンを作り始めた。


(こんなにカボチャだらけならハロウィンもいいかな…)

無事にカボチャのランタンも完成し、未
夢の手によってボロボロにされたカボチャは彷徨のおかげで美味しく調理され、カボチャ好きの彷徨も満足させた。


end

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