だぁ!だぁ!だぁ!
□境界線
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──ダンッ
背中に走った痛みに顔を歪めていると、ズラッと囲まれてしまった。
彷徨親衛隊(私が勝手に名前を付けたんだけど)に。
後ろは壁、前には親衛隊の方達…
逃げ道は……ナイ。
(これは大人しく話を聞かなければいけないのかなぁ、)とため息をついたことに、目敏く見つけたお嬢様方は更にお怒りのご様子…
「なにため息ついてるのよ!つきたいのはこっちの方よ!だいたいあなたは………」
しかしどんなに言われても、(こう何回も同じ場所に呼び出されたら…)と思ってしまう。
何度も呼び出され、同じことを言われる。
こんなことを毎回繰り返していたらため息くらいつきたくなる。
でも口に出しては言わない。
言ったら最後。
何されるか分かったものじゃない。
とりあえず、この状況に慣れてきて余裕が出来ても、まだこの人達が怖いことには違いないし……。
「────わかった!?…………まぁ、いいわ。」
色々と考えていたせいで話を全く聞いていなかった……!
(どうしよう…)とそこまでない頭をフル回転させていたら何故だかお許しの言葉が出た。
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