だぁ!だぁ!だぁ!
□silence
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「………………。」
「………?」
「……??」
西遠寺の夕食。
普通なら未夢から話題を出して会話をするのだが、今日は一言もしゃべってない。
彷徨は自分が何かしたのかと考えるが特に思い当たらない。
あるとしたら今日は委員会だったので買い物当番を頼んだくらいだ。
しかし、それはいつものことだし、快く引き受けてくれたはずだ。
ではなんだろうかと、頭を捻る。
ワンニャーも同様に考えているがサッパリだ。
いつまでたっても話さない未夢に痺れを切らしたのか、彷徨は口を開ける。
「…なぁ、俺今日なんかした?」
しかし未夢はキョトンとして首をかしげたが、直ぐに首を横に振る。
「…じゃあなんで喋らねーの?」
それを聞いた未夢はあぁ!!となにか閃いたのか、傍にあった紙とペンを取り出して、サラサラとなにかを書き始めた。
その様子を不思議そうに見てる彷徨とワンニャー。
未夢は書き終えたのか、紙をコチラに見せてくる。
《今日、朝から喉が痛くて買い物当番のついでにお医者さん行ってきたの。
そしたら喉が腫れてるって言われて、ムリしてしゃべらないようにって。》
そう書かれて彷徨とワンニャーは朝から喉を気にしていた未夢を思い出した。
ワンニャーは、
「そうだったんですかぁ!!良かったですよぉ〜〜。未夢さんは喋らないし、彷徨さんはなんか不機嫌ですし、またケンカでもしたのかと〜」
と安心したように言う。
しかし一言多かったのかワンニャーは彷徨に睨まれたのだが。
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