だぁ!だぁ!だぁ!

□変わらないきみのまま
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彼女が転校してから数ヶ月が経った。

この時にはもう彼女も僕もクラスに馴染んで、始めの頃みたいに会話をすることも減ってきていたように思う。

それでも暇があれば彼女と話したし、授業中や廊下でも目が合えば彼女は微笑んでくれた。
それが僕には嬉しくて、彼女が笑うたびに僕も一緒に笑いあっていたんだ。

他の人から見たら何てことない日常のワンシーンなんだろうけど、寂しい入院生活を続けていた僕には、彼女と心を通わせ共有するこの瞬間がとても大切なことだったんだ。

そして僕は当たり前のように彼女を好きになった。


恋心を知った僕は、彼女との会話やふれあいに毎日期待し心を躍らせていた。

――僕が恋とは素晴らしいものだと知ったのはこの時さ。
きっとあの楽しくて幸せに満ちた日々を僕は生涯忘れないと思う。


そんな穏やかな毎日を過ごしていたとき、僕はふと気づいてしまったんだ。
彼女の気持ちに。


 
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