信我之武士道
□後悔の戦争―四
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嫌になる…何もかにも。
銀時に心配かけた自分も、途中で逃げ出した志士達にも
イラツキの中、僅かに嫉妬心があった事は高杉自身気づいてはいなかった。
廊下を歩く時の床のきしむ音が聞こえ、顔を上げた。
襖に映った長髪の影。
(ヅラかぁ?)
静かに横に動く扉に、高杉は思った
「何だ…起きていたのか?」
入ってきた途端、そう言われたので
「起きてちゃ悪いかよ…」
とはき捨てた
まだ左目はじわじわと激痛が走る
痛さに顔をしかめていると…桂は心配するかのように、
「かなり深くまで抉られていたが命には別状はない」
とだけ言った。
思い知らされた。
痛い現実
俺の片目はもう存在しない