信我之武士道

□後悔の戦争―壱
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早朝…―。
廊下に足音が聞こえた。
「ヅラァ!!金時の様子はどうぜよ?」
足音の主・辰馬は、一室の襖を開け、部屋の中にいた桂に問うた。
「ヅラじゃない!桂だ!……ずっとあの調子だ…」
桂は間違えられた自分の名前を訂正し、部屋の奥に目線をずらしてため息混じりに言った。
彼の目線の先には透き通る様な銀髪を揺らして窓の外を眺める男がいた。
「銀時…!」
桂は彼の名を呼ぶ
しかし、返事はない。
ただ・窓の外を眺めているだけだ
自分の事を見ない銀時に辰馬は少し苛立ちをおぼえる
「しかたない……」
隣から諦めた様な声が届いた
「昨晩あんな事があったのだから……」
桂は続けるようにそう言った。
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