小部屋

□戦国弁佐
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戦国弁佐




「さすけぇ…。あついぃぃ…」
「あーあぁ。弁丸さま、いくら暑いからって、廊下で寝るのはやめてよねぇ」
「さすけぇ…。あついのだ…」
「うん。暑いのはわかるんだけどさぁ」
「さすけぇ〜」
「ほら、そーいうのは、将来立派な武将になる(予定の)人のすることじゃないでしょ?」
「……あつい…」
「はぁ。…困ったねぇ」
「さすけは、あつくないのか?」
「暑いですよ?」
「しかし、ちっとも あせを かいておらぬ ではないか」
「まあ、忍ですから?」
「……べんまるも しのびになる」
「えーっ。それは無理だって」
「なぜじゃ?」
「ぇ……。ほら、弁丸さまが忍になったら、俺様、弁丸さまの傍にいられないよ?」
「??」
「だって、忍は主に仕えるものだからねぇ。主の弁丸さまがいなくなっちゃうと、俺様いらなくなる訳だし」
「それはならぬ!さすけは べんまるの そばにおるのじゃ!」
甲高い声と共に、熱いほどの小さな塊に抱き締められる。
「はいはい、わかったから離してよ」
「いやじゃ!さすけは どこかにも いってはならぬ!」
「うん。…どこにも行かないから」
「さすけ」
「だから、もう離して?暑いんでしょ?」
「む?さすけは ひんやり しておるぞ?」
「その内熱くなるよ?」
「それまでは よかろう?」
「もうっ。ほんと、困った主さま」






そうして、忍に抱っこされて育った主さま。笑。

暑くてもくっついてくるのが、お子様です。(^-^)

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