ナルサス部屋

□寒いから
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【寒いから】




寒いからさ。

くっついちゃおう。

同じ布団にさ。

潜り込んじゃおう。

でもさ。

向かい合うのは、

恥ずかしいから。

だからさ、

背中合わせにしよ?






言い訳シリーズ1
〜寒いから










〔寒い…〕

肩口から感じた冷たさに、サスケは布団の中に潜り込んだ。

眠気と寒気に半覚醒しながら擦り合わせた足先が、予想外に冷たくて、

〔っ?!〕

一気に眠気が覚めた。

「…」

もぞもぞと、一旦は潜った布団から顔を覗かせる。

ただし、布団から出たのは、寒いので周囲を確認できる目許まで。

…と、すぐ傍で寝ているナルトの背中が視野に入った。

〔…?〕

一瞬、そのことに違和感を覚えて、サスケは眉をひそめる。

が、次の瞬間には、自分達7班が任務からの帰途であることを思い出した。

〔それもコイツがヘマしなけりゃ、日帰りできたハズだったのに〕

例の如く、はりきったナルトの空回りから任務を終えて帰路につく頃には、もう既に日も暮れかかっていた。

そうした状況に、野宿は嫌だと言い出したのはサクラで。

サクラと一緒ならどこでもいいナルトと。

さっさと決めろとばかりのサスケ。

三者三様の教え子に苦笑しながらも、手にした『イチャパラ』も気になるし、まいっか、とカカシは一泊することに決めた。

…まではよかったが、経費削減で取ったのは二間続きの一部屋。

一間にはサクラ。

もう一間には残り三人。

入り口近くから、カカシ、ナルト、サスケ、と並んでの雑魚寝になった。

サスケは一番窓際に寝ていたので、冷えた夜気を多大に受けたのかもしれない。
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