ブリーチ

□嘘と真実の狭間
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嘘と真実の狭間



「君のことが好きだよ、黒崎一護」

初めて会ったときのことを思い出しながら、
今日僕は、君に嘘を付く。

「え……?」

黒崎は間抜けな顔をすると、ふと上を見上げたときに目に入った満開の桜を見て、ああ…と納得する。

「今日、エイプリルフール」
「うん」
「つまり…嘘かよ」
「そうだよ」

桜を見上げたまま言う黒崎の真似をして、僕も桜を見ながら言葉を返す。

「マジだったら……嬉しかったのに」
「え?」
「嘘だよ」

クスクスと、黒崎が笑いを零す。
嘘の付き合い、果たして……どちらの言葉が嘘なのか?

「好きだよ」
「俺も」
「嘘だろ?」
「そっちこそ」

こんな風にしか、気持ちを言えない素直じゃない僕だから…。
願わくば、どうかこの嘘の中にある…真実に気付いて下さい。



END..

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