テニプリ
□ブルー×ローズ
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その頃、東京のどっかにある…宮殿みたいな自宅で悲鳴を上げる者が居た。
「ぎゃあああぁっ!こんちきしょーメガネレンジャーめえぇぇっ!!」
先程まで、外の様子を映していたカメラも、メガネレンジャーにロボット毎破壊されてしまったため…今は只の黒である。
「クソ……カヴァーズィー5号も呆気なく倒しやがってアイツら!製作費返せ!!」
「まぁまぁ、落ち着けって。ローズマリー」
ローズマリー。
そう呼ばれた人物は、声の主へと向き直る。
真っ黒なドレスを身に纏い、ほくそ笑む……声の主は言葉を繋ぐ。
「金持ちがセコいこと言うな」
「うっせ!!」
悪態を付き、ローズマリーは乱暴に足音を立てて近付いた。
「……ゆ
「マリーゴールド。俺の名前はそう教えただろう?」
ニッコリ、と本当に音がしそうなくらいに完璧な笑顔を浮かべるマリーゴールドに、呆れて続きを言う気を失った。
「……てめー。相変わらず何企んでやがる」
「何も?俺はただ、報わない恋をするローズマリーの…ストレス発散に付き合ってるだけだよ」
「そんで、お前に何の得がある?」
「暇つぶしだよ」
クルリ。
スカートを翻し、完璧よりかは少し陰を含んだ笑みで、一言。
「俺もさ、相当な堅物の目を盗んでやってるんだ。ちゃんと楽しませなよ」
「………上等だ」
寂しげに、しかし挑発的なマリーゴールドの視線を受けて。
気付けば、ローズマリーの口元にも笑みが零れていた。
‐‐――
俺様、ローズマリー(名付けはマリーゴールド)こと……跡部景吾には、好きな奴が居る。
「おはよーさん、跡部」
この、火傷しそうな太陽みたいな笑顔を見せて来る。
忍足侑士と言う男だ。
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