poem


□桜サク
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葉桜の並木道
まだ来ぬ春を描きながら
そのときが訪れないことを
知っているキミは微笑んだ

この想いは確かに
僕の胸を締めつけているのに
届かない・・・

「涙は嫌いだ」と言うキミの
その笑顔が泣き顔に見えた

だから僕も
笑っていよう
キミは気づいてしまうかもしれないけれど
涙でキミの姿がくもらないように
前が見えなくならないように

もしも願いが叶うなら
なんてありきたりの質問に
キミは何を願う?

僕の願いはひとつだけど
流れ星に唱えたりしない

もし祈ったら
キミはきっと困るから

最後までキミが幸せでありますように・・
そう唱えたら
寂しそうに微笑んで
ありがとう と言ってくれたね

僕は上手に笑えてたかな
声が震えてしまうから
黙ってうなずいた

キミが消えてしまうそのときまでは
笑っているから
その日だけは泣いてしまう僕を許して

その後は「大丈夫だ」って笑うから
愛しいキミよ

(ずっと一緒にいられますように・・・)

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