鯖文

□片言隻語
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地球のとあるコロニー。そこの少し大きめな一軒家があった。

「チョコを渡せない!?」

そこにいるルナとシャアラ。なにやらもめているようだ。

「わ、渡せないなんて言ってないわ!渡しにくいって言ってるだけ!」

「どっちもおんなじだわ!どうして?今年からが重要でしょう!?『はいあなた、私の愛のこもった手作りチョコよ…。』って渡すんじゃない!」

「もう!それが恥ずかしいのよ!」

ルナはふいっと横をむいた。その顔はほんのり赤い。

「なんで?今までだってあげてきたじゃない。今更だわ…。」

「だ、だって去年までは友達だったし…。」

「え…、去年までは友達としてあげてたの?」

去年の秋、ルナとカオルはめでたく結婚した。成り行きはとてもロマンチックとは言えなかったが、二人らしいというかなんというか。
そして今年、新婚な二人にとって初めてのバレンタインが訪れる。なのにルナは今年はチョコをあげないと言うのだ。




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