パラレル

□絵を描こう
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絵を描こう




 ぐりぐりぐりぐり、縦横無尽に紙の上をいったりきたりする色鉛筆は、もちろん何かを形作っているのだろうけれど、生憎ザンザスには見当もつかなかった。


「……それは何だ」
「きゅうだいめだよ!」

 これがヒゲ!、と笑顔でモジャモジャを指された時には、さすがのザンザスも吹き出しかけた。

「ザンザスこそ何かいてるの? エビフライ? 」
「馬鹿野郎、これは拳銃だ」
「けんじゅう……? 」
「そうだ。ここに十代目を表す『X-エックス-』を入れる」

 そう言って、ザンザスは拳銃の側面部分に、黒の色鉛筆で大きく『X』を描き入れた。

「へぇー、かっこいー……」
「だろう」

 十以上も歳の離れた者通しとは思えない程同レベルな会話にツッコミを入れられる人物は、いなかった。


END


 ……、頭悪そう!

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