パラレル

□隣のザンザスさん
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朝。

今日も綱吉の部屋では、長年愛用している目覚まし時計がきっちりとその仕事をこなしていた。

が、最初はうるさくてしかたないと思っていたアラーム音も、慣れれば無意識の内に止められるようになるもので、今現在、綱吉の目覚まし時計はその役割を果たしきれているとは言えない。


今日も今日とて、綱吉は布団から右手だけを出し、手探りでアラームを止めると、そのまま二度寝の体勢に入った。

そうして、母の奈々が起こしにくるまで惰眠を貪るのが綱吉の常である。


『ツナ〜っ!!朝よ〜っ!起きなさ〜い!!!』


下から母さんの声が聞こえる。



うん。
わかってるって。

本当にヤバくなれば、母さんなら上がってきて起こしてくれるはずだ。



『遅刻するわよっ!!いい加減起きなさいっ!!』


んー…
あと5分…

母さんの声に本気の色が滲み始めた。
そろそろ本当にヤバイのかもしれない。

少し足を布団から出してみたが、冷気にひるんですぐに戻した。

あー…、無理。
サボりたい……



『ザンザス君も待ってるわよ!』




…………は?


『え?、あら、起こしに行ってくれるの?助かるわ〜。じゃあよろしくね、』


待て待て待て待て!!!

綱吉は焦って飛び起きた。もう眠いとか言ってる場合じゃない。

アイツが来てしまう…







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