パラレル
□ツナヨシ先生
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ガラガラ、ポフン。
ドアを開けたら黒板消しが落ちてきた。
〜小学校教員:
ツナヨシ先生〜
見事に頂上着地を果たした黒板消しは、たくさんの生徒達の失笑を呼んだ。
怒りに、ヒクッとこめかみがひきつる。
―――あぁチクショウ、この手に引っ掛かるのは何度目だっけ。
小さく深呼吸をし、なるたけ冷静に、綱吉は頭上から黒板消しを取り除いた。 平常心を失ったら、負けである。
そうして、一番前の席でニヤニヤと綱吉の様子を伺っていた黒髪の少年を振り返って、出来るだけ優しげに声を掛けた。
「……リボーン君、後で話があるので来てください」
「愛の告白なら受けてやってもいーぞ? 」
……誰がするかコノヤロウ、という呟きは今日も吐き出されることなく、嘘臭い笑顔の裏に引っ込められた。
END