リボ様ハピバ記念
〜無断外泊は許しません〜


※ザン様ハピバ記念小説と繋がってます





 恋人の誕生日を祝いたい気持ちはわかった。
 だがしかし、だからといって、無断で海外へ飛んだ挙げ句、そのままちゃっかり遊んで帰ってきた我らがボスを、そう簡単に許すわけにはいかなかった。


「……それが終わるまでは部屋から出さねぇからな」
「なぁっ!? 無理、絶対無理! お前この書類の山が見えな―――」
「自業自得だろ」

 すかさず言葉を返すと、自分でも多少悪いと思っているのか、綱吉は素直に口をつぐんだ。

「……わかったよ。……あ、でもさ、今日夜から皆がまた俺たち二人分の誕生パーティー開いてくれるらしいから、その時は抜けていいだろ? 」

 「せっかく開いてくれるのに悪いじゃないか」、と言っているけれど、ただ休みたいだけなのは丸分かりだった。

 でもまぁ確かに、彼等の好意を無下にするわけにもいかない。
 しかたねぇな、と呟くと、綱吉がデスクの下で小さくガッツポーズをするのが見えた。
 とりあえず殴った。



************


 休みがあるとわかった綱吉の仕事スピードは、一目でそうと分かる程極端に上がった。

 単純な奴め、と、本人に気付かれない程度にため息をつく。

 そっと、綱吉の背後にある窓に寄り掛かると、雲一つない、とまではいかないが、澄んだ青空が見えた。

 しばらくそれを、何となしに眺める。

 聞こえてくるのは、カサカサ紙を捲る音と、ペンが紙を擦る、カシカシという音。

 平和だな、と思う。

 そっと視線を綱吉に戻すと、相変わらずの爆発ヘアが、動きに合わせてフワフワと揺れていた。
 真っ白なうなじは、昔と変わらず白い。

 ただ昔と違うところは、そこに、小さな赤いキスマークが付いていること。

 それにそっと触れると、フワフワ頭がビクッと震えて振り向いた。

「わっ、ちょ、リボ―――」

 その頭を掴んで、同じところ、キスマークの上に、誰かさんと同じように強く唇を押し付けた。

「ぁ……っ」

 咄嗟に逃げようとする綱吉の腰を掴んで引き寄せる。
 耳元に息を掛けると、ビクリと反応する肩が面白い。

「……随分色気が出たな、ツナ。
これもザンザスのおかげか? 」

 真っ赤になって怒る綱吉を離してやりながら、あのキスマークを見たザンザスの姿を想像して、リボーンは一人ほくそ笑んだ。



END

遅れてスンマセン……
時代(?)遅れとか言わないで下さい……
ツナ誕もやります……(ゴニョゴニョ)

[TOPへ]
[カスタマイズ]




©フォレストページ