リボ様ハピバ記念
〜無断外泊は許しません〜
※ザン様ハピバ記念小説と繋がってます
恋人の誕生日を祝いたい気持ちはわかった。
だがしかし、だからといって、無断で海外へ飛んだ挙げ句、そのままちゃっかり遊んで帰ってきた我らがボスを、そう簡単に許すわけにはいかなかった。
「……それが終わるまでは部屋から出さねぇからな」
「なぁっ!? 無理、絶対無理! お前この書類の山が見えな―――」
「自業自得だろ」
すかさず言葉を返すと、自分でも多少悪いと思っているのか、綱吉は素直に口をつぐんだ。
「……わかったよ。……あ、でもさ、今日夜から皆がまた俺たち二人分の誕生パーティー開いてくれるらしいから、その時は抜けていいだろ? 」
「せっかく開いてくれるのに悪いじゃないか」、と言っているけれど、ただ休みたいだけなのは丸分かりだった。
でもまぁ確かに、彼等の好意を無下にするわけにもいかない。
しかたねぇな、と呟くと、綱吉がデスクの下で小さくガッツポーズをするのが見えた。
とりあえず殴った。
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休みがあるとわかった綱吉の仕事スピードは、一目でそうと分かる程極端に上がった。
単純な奴め、と、本人に気付かれない程度にため息をつく。
そっと、綱吉の背後にある窓に寄り掛かると、雲一つない、とまではいかないが、澄んだ青空が見えた。
しばらくそれを、何となしに眺める。
聞こえてくるのは、カサカサ紙を捲る音と、ペンが紙を擦る、カシカシという音。
平和だな、と思う。
そっと視線を綱吉に戻すと、相変わらずの爆発ヘアが、動きに合わせてフワフワと揺れていた。
真っ白なうなじは、昔と変わらず白い。
ただ昔と違うところは、そこに、小さな赤いキスマークが付いていること。
それにそっと触れると、フワフワ頭がビクッと震えて振り向いた。
「わっ、ちょ、リボ―――」
その頭を掴んで、同じところ、キスマークの上に、誰かさんと同じように強く唇を押し付けた。
「ぁ……っ」
咄嗟に逃げようとする綱吉の腰を掴んで引き寄せる。
耳元に息を掛けると、ビクリと反応する肩が面白い。
「……随分色気が出たな、ツナ。
これもザンザスのおかげか? 」
真っ赤になって怒る綱吉を離してやりながら、あのキスマークを見たザンザスの姿を想像して、リボーンは一人ほくそ笑んだ。
END
遅れてスンマセン……
時代(?)遅れとか言わないで下さい……
ツナ誕もやります……(ゴニョゴニョ)