Fate小説
□Which
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それはほんの少しの小さな違和感。
それに気付いてしまった事を後悔するのはその直ぐ後の事、
――――あぁ、気付かなければ、こんなに悩む事も無かったのに――――。
Which
それはある日の事、港に俺ことランサーとWアーチャー、そしてアサシンが釣りをするのが普通になった頃の事だった。
いつもの様に釣りをしていたその日、大量だった為にアーチャー(赤い方)がその場で即興の料理を作る事になった。
そう、そんな中で俺は気付いちまったんだ。
「ふむ…、この魚も焼けたか……ほら、小次郎」
「あぁ…すまないなアーチャー」
その時、少し不思議な感じがした。
最初はよく分からなかったが何かが違うような気がした。
それが気になりアサシンを見つめていると、アーチャーがいきなり石(拳一つ分以上有ったと思う)を投げつけやがった。
「っう!!いてっ…痛い!!!」
「黙れ、そんなに小次郎を凝視するな。変態犬が」
「犬言うなっ!!ってか鼻が嫌な音がしたぞ!!鼻血が出てきたぞっ!」
「うわっ…雑種大変だな。仕方ない、我が首の後ろをトントンしてやろう!」
「ばっ…それは間違った処置だ!後ろ回んな馬鹿野郎っ」
「アーチャー!幾ら何でもやりすぎだ!!」
「むっ…しかし小次郎」
「しかしでは無い!ほらランサー、ハンカチだ」
「あっ……悪ぃ」
その時、俺は自分の怪我よりも二人の会話に驚いていた。