Fate小説

□山門の平穏
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そう、初めてあの人に会いに行ったのは、ただの好奇心だった。




「今日は。小次郎さん」
「…むっ、今日は。由紀香殿」


私が土日の部活の後、柳洞寺に来ることはもう癖…習慣になっている。


「あの…今日もお弁当が一つ余ったんですけど………食べて貰えますか?」
「由紀香殿の作った食事を頂かない訳は無かろう。喜んで頂こう」


このやりとりももう何回目か分からない。
少し前、小次郎さんと知り合いになってからよく柳洞寺に来る様になった。


初めは話すだけでも緊張していたけれども、今はもう緊張する事なく話す事が出来る。


小次郎さんのご飯を作ってくれるのは葛木先生の奥さんらしいけど、あまり上手では無いらしい。
だから、小次郎さんに会いに来る時はいつもお弁当を持ってくるようにした。
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