ごくつな

□雪のち晴れ
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今日は雪降り。
家の中はじめじめしていて気持ち悪いし、天気のせいかボーっとしてしまう。

こんな日に君が居てくれたら…


【雪のち晴れ】



散々悩んだ挙げ句…
君に電話してみることを決心した。

この間番号を教えてもらったんだ。

オレがもしもという時助けを呼ぶのにどうしてもと言うから。
「10代目、オレのケー番教えて置きますね。」
と小さく畳まれた紙切れ。

中を開いて見ると獄寺君の少し斜めの数字が並んでいる。

「出来れば覚えて欲しいですけど…面倒だったらいいです。かけて頂ければ何時でも何処でもリターンして伺います。」

とか言ってたくせに君に用があると云うときに電話しても電源が切れて居るか留守電になってるし。
今まで1度も出た時が無いのだ。

いざ電話の前に立つと小さな手に握られた紙切れが汗ばむ。

(うわっ…緊張する)

出ないと知っていてもやはり緊張して心臓が飛び出しそうだ。
受話器を持つ手が震え上がっている。
こんな自分が嫌になる。

深呼吸をしてゆっくりボタンに触れた。

全ての数字を押し終わった時にはさっきと比べ物にならないくらい耳元で心臓の脈打つ音が大きくなっていた。
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