□雪だるまに食われちゃえ!
1ページ/1ページ





朝起きたらどうも体が重くて布団の外が冷たくて泣きそうになった。枕元にあった携帯に丸井先輩から「雪すげぇよ!」って一言メール。しまってるカーテンを開けてみたら本当に雪が降ってて思わず唖然。あー…今年の初雪ね、沢山降ってるからここ東北地方じゃないかって思うくらい。この雪全部丸井先輩だったら良いのにな。そしたら俺張り切って朝起きれたのに

って考えた時ピンポンピンポンって家のチャイムが俺を呼び出した。丸井先輩を思い浮かべてドキドキしながら冷たいドアノブに手をかけてゆっくり開いた




「…先輩、どうしたんですか」


「嫌がらせ。これから丸井の家に行くんじゃが一緒にどう」


「随分な嫌がらせですね」




寒いから家に入れてとずかずか家の玄関に雪だらけの仁王先輩が入ってきた。俺の部屋に入って服を着替えようとしてTシャツを脱いだら目の前の仁王先輩の唇が唇の端にあたった。あぁこの人何がしたいんだろう。こんなに嫌がらせして楽しいのかな。俺が丸井先輩好きって知ってるのに邪魔ばっかして、そうか俺が丸井先輩好きだから嫌がらせするのか。仁王先輩の顔を見たら不思議そうな顔してた




「仁王先輩嫌い」

「俺は赤也が好き。だけど丸井くんの方が好き」

「意味分かんねぇ」

「雪すごいね」

「丸井先輩が雪だったら良いのに」

「…雪って下から見ると黒く見える」

「…丸井先輩が雪雲だったら良いのに」

「どっちじゃ」




丸井先輩は黒くなんかないからむしろ真っ赤なリンゴがお似合い。でも雪が真っ赤は嫌だな
俺の支度が終わった頃に丸井先輩は陽気に家に上がり込んできた





「よっ!なんで仁王まで居るんだよ、まさか」












俺の心読んだ?なんて笑う丸井先輩が大好きです

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ