愛
□I dis like you
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泣いたらほっぺたがパリパリして痒かった。さっき食べた甘いアイスとチーズケーキが胃の中で主張しながら暴れまくるけど、甘いお前らより天才的な俺が主役なの。ごめんね。
放課後のかたい椅子から伝わる冷たさは心の隙間を突き刺すように俺の体温を奪うから、椅子の背にかかってるブレザーを被ってぎゅっと丸まった。生まれつき涙腺がゆるい目から涙がこぼれたら最後、俺はお姫様のように泣き出すから止まらない涙を溜めたらきっと小さな金魚が飼えちゃうよ、絶対。
「俺ね、仁王が俺をすきじゃないなんて考えられないの、さっきの嘘だよね」
「ううん、ほんとだよ」
「俺すっごいカッコいいし可愛いしお菓子だって一杯持ってるじゃん!仁王俺の事好きなんだよ、仁王がその気持ちに気付いてないだけ!」
「いや、ごめんブン太」
「ガム止めるから、嫌いなんて言わないで」
「ごめん」
好きすぎて嫌いなんて、嫌でも言いません神様。