□心に小さなあいらぶゆー
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「ねえねえ丸井先輩、俺いつまであんたの事好きじゃなきゃいけないの?」

「は、突然なに」





と、赤也が俺に絞り出すように発した言葉は何だか泣けそうなほど悲しくて弱々しかった。

いつもみたいに部室に来て赤也のゲーム借りて、正確に言えば取ったんだけど、それで遊んでたら前から抱き付いてきてこの状況、ゲーム見えないんだよね。早くどかないかな赤也。でも何で赤也がそんな事考えるのかわかんねー。大体考えなくても良い事じゃね?赤也とうとう頭おかしくなったのかな。そのままの体制で少しだけじっとしてると赤也がずるずる泣き始めて肩の所が湿ってきてた。

あーあー、シャツが濡れた。




「だっ、てせんぱ…いつもかまって、くれないしっ」

「かまってるだろぃ、沢山遊んでるしさぁ俺やさしいじゃん」

「俺の一方的だっ…から、もうむりっぽいじゃん」

「いつだって俺お前にあいらぶゆーだし、あと3世紀は俺達やってけるよ、絶対。」





丸井先輩はいつもいつも話すの上手で無理言ってもなんでも通っちゃう気がして、なんでも信じちゃうから俺は丸井先輩依存症になっちゃったのかも。どうしてくれるんですか、まじて一歩進んだら気が狂いそうなほど目の前がにじむ。俺泣いてるけど丸井先輩には負けないぐらい強いのにさ、泣く事なんて丸井先輩より少ないし。でも年に何回か泣くうちの一つなんだから、盛大に泣いておこう。

いま、何も見えないって言い訳してキスしたら、きっと殴られて、俺は笑いながら泣くんだろうね。きっと。




「先輩は俺を、泣かす天才だ」

「は?なんだそれ。」












心に小さなあいらぶゆー

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