夢のカケラ
□ウサギリンゴ
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しっかりしてる癖に
なんでだろうな?
─春のカゼ─
「──ええっ!?ルキが!?」
でかい声が響いたのはその日の朝。
同じ中学校の一年生であるジェンと啓人は、偶然にも班まで一緒。
だからこうして話したりする。
今日は土曜日だが、彼らは新入生の代表のようなもので、午前だけ書類の整理を行っていた。
「な、なんで休みなの!?」
啓人は慌てきっている。
無理もない
彼の恋人が学校を休んだのだから。
「そういや昨日はルキ、デジモンの当番……はっ、もしかして怪我したとか!」
「ルキに限ってそれはない。それは啓人がよく知っているだろ」
ジェンは呆れていた
「じゃあ何なのさ」
「ただの風邪!すぐ治りそうだけどね、レナモンの話じゃ昨日デジモンの氷技を全身にうけたらしくて。
薬が利くかどうかにかかってるのさ」
「うー…」
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