愛唄

□「愛してる」
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私には、大好きな人がいる。
いや、それだけじゃ足りないくらい、世界で一番愛して止まない君。
実は小学校時代からこの想いは変わっていない。ボンゴレファミリーというマフィアの幹部になった今でも。
たかだかマフィアの部下ごときが、ボスのことを想ってる、だなんて絶対笑われてしまう。実際笑われてしまったけれど。
どうしても、君にこの想いを伝えないのは、君との親友、という関係を崩したくないからで。こんな私を君は笑うんでしょうか?
十年前、君が行き成り「イタリアへ行く」と言った時、考える暇も無く付いて行くと言ってしまったんです。あの時口にした言葉はどれも言い訳でしかなくて、本当は君と離れ離れになりたくなかっただけなんだ。それ以来君は、私をボンゴレの幹部として傍に居させてくれている。迷惑じゃ、ないんだろうか。勝手に自分に纏わり付く私が、目障りじゃないのですか?

でも少しだけ、期待してもいいですか?
君が私のことを傍に十年以上もいさせてくれるのは、少しでも私の事を好きだから、と、自惚れてもいいですか?
誰よりも近くて、誰よりも遠い君が、本当に好きなんです。




「愛してる」
(本当は、君の目の前で叫びたい)



2001218
愛唄で20のお題2。
すれ違う心と想いはどこに行く?


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