職員通用口

□通過儀礼(白)(梶×秋)
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条件反射、だから
例え否定の言葉を発しても、止めないで欲しい
秋葉は確かに梶原にそう言った。


梶原が鎖骨を指で辿ると、秋葉はきつく目を閉じ眉根を寄せた。
抱かれることを、選んだのは秋葉だ。
だが、選ばせたのは、自分。
「やっぱり…」
「その先は、言うなよ」
止しましょうと続ける言葉は秋葉に遮られた。
先程まで閉じられていた秋葉の瞳に、今は己が映る。
にやりと笑うと、梶原の手をとり。秋葉は自らの胸に這わせた。
と、同時に。腿で、膨らんだ自身を撫で上げられて。梶原は息を詰める。
「…もう…こんなだろ、お前」
止められるのか?
…挑発的なそれらは、全て梶原の為。
秋葉は、自分の為ではなく梶原の為に。
自らを投げ出すのだ。
「そう、ですね。止められ、ません…」
梶原は救いを求める様に、秋葉に口付けを、した。


「!」
萎えたままの秋葉に触れ、最奥に指を伸ばした梶原の胸を、秋葉の手が押し退けようと伸ばされる。
しかしその腕は、力なくシーツの上に落ちた。
梶原は、濡らした指を秋葉に忍ばせる。
「い…いやだっ!」
嬌声などではない悲鳴。
忍ばせた指を引こうとした時、荒い呼吸の下で秋葉が微笑んだ。
「だ、いじょう…ぶ。だから、…」
「秋葉さん…好き、です。好きなんだ、貴方が」
それなのに、自分は酷いことをしている。
泣き出しそうな梶原の頬に、秋葉は震える指で触れる。
「わかって…いる、から」
続きを―
促す秋葉の奥を、梶原は探るように拡げていく。
「っ、…!」
息を詰めた秋葉の様子が変化、して。
僅かに立ち上がった秋葉を、梶原は躊躇うことなく口に含んだ。
「や!…ぃやっ、あ!」
梶原の指は変わらず、奥をまさぐり続け。歯が当たらぬように注意深く、秋葉を唇で扱いた。
「ふ…っ!」
指が、ある場所を掠める度、秋葉が、ひくりと動くのに梶原は気付く。
「…ここ、ですよね」
「ぁ……ぃ、やっ!」
唾液を載せた舌で茎を舐めあげ、秋葉の内部で円く指を動かすと、秋葉の身体がびくびくと跳ねた。
「よかった…」
初めて、梶原の顔に微かに笑みが浮かんだ。
「っ…な、にが?っあぁ!」
秋葉の問いは、嬌声に溶け。


幾ら指で解したとはいえ。
受け入れる器官でないそこは、きつく、狭く。
秋葉の足を捕え、腰を進める梶原の額に汗が吹き出す。
「っ!ち、から、抜いて、下さ、い」
「やっ!で、き……なっ!くぅ!」
汗に滑る額に眉を寄せ、梶原が告げれば。
秋葉は、生理的な涙を零し、首を横に振る。
ただしっかりと、秋葉の腕は梶原の肩に縋り。
互いに痛みを伴いながら、身体を、繋げる。


貴方がその身を投げ出すのなら。

俺は、その全てを、受け止めるから。

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