駄文
□ダイスキ。
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今日も総悟と江戸を巡回中。
変わっていることといえば、今日は俺の誕生日だということのみ。そのことを総悟は覚えてくれているのだろうか?―…
「総悟、今日何日だ?」
俺はさりげなく確認してみることにした。
「5月5日でさァ。そんくらい分かって下せェ」
「…悪ぃ」
俺はめげずにもう一度確認してみることにした。
「なぁ、総悟」
「今度は何ですかィ?」
「今日は何の日か、覚えてるか?―…」
「あぁ!今日は―― 」
俺は少し期待した。総悟の表情が一気に変わったモンだから。
「……こどもの日でさァ!!」
信じらんねぇ。最悪だ。期待した俺が馬鹿だった。
俺は総悟の誕生日を忘れたことなんてなかったのに。
「…もういい」
そう言って俺は総悟に背を向け、その場を去った。
ただそれだけのことでこんなに怒っちまうなんて。大人としてどうなんだろう。
「は?土方さん!!待って下せィ、何処に行くんでィ!!」
そんな総悟の言葉なんて気にする事もなく、ひたすら歩く。
聞こえないフリをする。
ホント、最低だな、俺は。
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