-戯言-

□或る宴
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「‥‥‥‥潤、アンタはあれか。私の家を酒屋にする気か、コラ」
「よーっす、七子。元気してたかー?」
「私の突っ込みに答えろ」


びしっと七子は哀川潤の持ってきた大量の酒瓶を指差す。
軽く15本ほどあるだろう。しかも全て一升瓶。




「今日は玖渚と式岸が遊びに来るんだろ?」
「て言うか、私は友ちゃんと軋騎くんしか招いていない」
「だから、このあたしが盛り上げようと、酒を持ってきてやったんだよ」
「じゅんじゅん、会話が全く噛み合ってないんだが、そこは突っ込まなくていいか?」


七子は大仰に溜息を吐いて、酒瓶を運ぶ。
当分、酒には困らない。
今日の料理に使おう、と七子は悶々と考えていた。





「ははっ、何やかんや言ってあたしの分もあんじゃん」
潤は楽しそうに笑った。
七子は溜息混じりに答える。
「友ちゃんが、潤ちゃんもきっと来るんだよっ、とか何とか言ってたからね」
「流石は玖渚、分かってるね」

あたしは七子マニアだから、七子の行動や催事は何でも分かっちゃうのさっ、と潤は笑った。
それはストーカーですよ、と言う突っ込みは控えておく。



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