-復活-

□らびんゆう
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鈍い人間に恋をすると、ろくなことがない、ってことを最近知った。


「ねーねー、どーすればいいと思う?恭弥」
「どうでもいいよ、七子の恋愛事情なんて。早く仕事してよね」
「哲、大変、恭さんが反抗期だ」
「七子さん、早く書類片付けて下さい」
「哲まで!?」

七子はしぶしぶ委員の仕事に取り掛かる。
風紀委員なんて無理矢理やらされて、面倒なことこの上ない。
とは言え、なってしまったからにはやるのが義務。
ささっと手早く終わらせる。


「相変わらず早いね。いつもこうならいいのに」
「ふん、頑張ったから話聞いて」
言うと、雲雀はひどく嫌な顔をしたが、七子は気にせず話す。


「了平って、どうしてあんなかっこかわいいのかなぁ」
「……………………」
「ボクシング頑張っててさ、まあ、頭はちょっと悪いけど。
私はそんな彼に恋してて、アタックもしてる訳。
なのに…………あいつ鈍いんだよ」

机を叩きながら悶絶する。
ほぼ日課と言っていい位、告白していると言うのに。

「了平、好きだよ」
「うむ、俺も好きだぞ。七子は俺の極限的友人だ」

親友と言いたいのだろう。
それも確かにおいしい…。

でも意味が違う!


「私はラブで好きなのにぃ…」
「……うざい」
雲雀はぽつりと呟いた。

「ひっでー。恭弥なんか好きな奴に嫌われちゃえ、ばーか」
「ワォ、君の話を聞いてあげてるだけでも充分優しいとは思わないのかい?」


ぎりぎり、と最強委員長様からアイアンクロウ。

「ごめんなさいすみません私が全面的に悪かったです許して下さい離して下さいィイ」
と七子は必死の余り、一息で言った。



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