-復活-
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「入江隊長、私もう胃潰瘍とか胃癌で死にそう…もう転職したい、ボンゴレに」
めそめそしながら通信してくるのは、白蘭サンの部下の苗字七子。
彼女は本当に優秀で、しかも美人で気さくで、白蘭サンが側に置いておきたがるのは分かる。
いっそ、僕の部下にしてしまいたい位優秀だ。
「うん、ボンゴレに転職だけはやめてね。敵に転職されたら白蘭サンに怒られるでしょ、僕が」
「自分一番ですか?じゃあせめて、入江隊長の所に異動させて下さい」
そう出来るならば、とっくの昔に実行している。
白蘭サンの絶対的権力の前には何事も、特に七子に関しては叶わないし、敵わない。
七子が好きなのは僕だって一緒だけど。
白蘭サンを敵にまわすと、どうなるか分かったもんじゃない。
とまぁそんなこんなで、彼、入江正一は七子の長い悪口及び愚痴に付き合っている。
正一も白蘭の態度に時折嫌気がさす時があるので、そういった場面には賛同しながら会話していた。
「もう、七子チャン、僕の悪口なら正面きって言いなよ」
「げっ、諸悪の根源め!」
「幾らなんでも言い過ぎじゃないかな」
あはは、と白蘭の乾いた笑いが響く。
いつの間に来たのか、白蘭が七子の部屋に佇んでいた。
正一にしろ、七子にしろ、本人に悪口や愚痴を聞かれたのは、若干後ろめたい所がある。
まぁ事実だから撤回はしないけれど。
「わぁー、傷つくなぁ…」
白蘭はマシュマロの袋を抱え、ソファに座り込んだ。
「ちょっ、白蘭さんっ。
私の部屋に居座る気か、コノヤロー!仕事して下さい!」
七子の言葉に、白蘭はにっこりと微笑んむ。